お庭づくり1,2,3!
鹿児島県出水市でお庭づくりやエクステリアの設計・施工をしています、SANPOHです。
昨年は秋から年末にかけて熊本市内の新築外構・ガーデン工事、佐賀市内のガーデンリフォームの設計・現場管理のお仕事をいただき現場チーム丸ごと出張しておりました。いつもお世話になっているお客さまにご挨拶できないまま年を越してしまいました。2020年もご家族のみなさまが幸せで健康であられますように心からお祈りいたしております。本年もどうぞSANPOH社をよろしくお願いいたします。
昨年は、特に新築のお住いの外廻りに関するご相談を多くいただきましたが私たちのエリアで特徴的なことのいくつかに、土地がとても広いこと、車を2台以上所有していることがあげられると思います。ゆったり住まう事ができるのはとても贅沢なことですが、いざ生活がスタートすると、広い敷地の管理に悩みも生まれてきてしまうものです。そして雨風、忙しい朝や重たい荷物、小さな子どもやお年寄りの動線を考えると駐車場のスペース取りは意外に重要です。
改めて、この2点がみなさん共通のお悩みになっているように感じられました。
新築でもリフォームでも、お庭に具体的なデザイン(使い方や体裁の)イメージがあられる方は意外に少なく、わたしたちはみなさんが本当に苦労されているな、という印象を持っています。
しかも「お庭は無くても生活できる」ものなのですが、外廻りに手を入れようとすると予想以上に費用が掛かりとにかく大ごとなのです。
少し長く退屈になりますが、今回はSANPOH社のお庭づくりの大まかな流れをご紹介します。
私たちSANPOHがまず最初に力を入れているのはお庭のイメージづくりです。お庭を単体として考えるのではなく住まいの一部として考えてもらいます。そして、なるべくご家族のみなさんにこの計画に参加していただくことをお願いしています。
①ヒアリング
ご家族の構成や趣味ライフスタイルなどを伺いお庭という外のリビングでどんな暮らしを希望されるかを一緒にお話しさせていただきます。今はこうあるともっと便利、ゆくゆくはこんな暮らしがしたい・・・そんな思いを教えてください。お家の建築図面をご用意していただけますと大変助かります。
②現地調査
ヒアリングをもとに後日現地を調査します。日当たり、風当り、土地の勾配、車の通り、土壌の状態、そして建築時の平面図を参考にしながら(無くても大丈夫です)実際の敷地を採寸して現状を把握します。
③初回お打ち合わせ
内容にもよりますが、お庭目線でご家族の暮らしを描いた手描き平面のプランとCADによるイメージパースを立ち上げます。お客さまに具体的にイメージを持っていただくことにこだわり、お家の外観・車種・ペットまでできるだけ再現するようにしています。
このプランと大まかな費用を叩き台にしてここから具体的なお打ち合わせが始まります。
尚、この段階のプラン作成費用は無料です。
ただし、ご契約いただけなかった場合は図面等をご返却いただき、お客さまからお預かりした個人情報については弊社にて厳重に処分させていただいております。私たちが作成したデザインにはご家族のご希望はもちろん、作業工程のほかご家族や弊社職人の細かい動きのイメージ等を組み込み時間をかけて作成します。見えない部分ではありますが、この段階で取引業者は情報収集や仮の段取りに駆け巡り多くの時間と労力を提供してくれています。こういった理由からデザインの転用を固くお断りしており、作成した資料をご返却いただいている次第です。
デザイン・施工管理のみのご依頼も別サービスとしてお受けしております。詳細についてはお気軽にお尋ねください。
④仮ご契約
初回のおおまかなプランをもとに、現実的な費用面やまず手をかけるべき範囲を具体的に洗い出していきます。そこで、内容が精査されていくとご予算とご希望の内容により近い図面やお見積りが作成されます。
初回以降プランを変更するにあたっては費用として30,000円(税別)をいただいております。ご契約いただきました際にはご契約時一時金の一部をこれに充当させていただきます。
お手持ちのアイアン製品をお庭に使いたい、ご自分でこだわりの照明器具を準備したい、壁塗り作業をしてみたい、など一部製品のお施主さま支給や部分的なDIYのご要望がございましたらお申し付けください。「家庭のお庭は自由な発想の場」です。(←これはお客さまから教えていただいた言葉です^^)ご家族の思い出が詰まった温かなお庭になりますようにできる限りご対応させていただいています。
ガーデンリフォームローン(内容に条件あり)、自治体の緑化や景観に関する補助金申請のご希望などございましたらご遠慮なくお早めにお問合せください。
⑤本ご契約
プランを固めた上で正式な詳細のお見積りをご提示させていただきます。図面・お見積りともにご納得いただけましたら正式にご契約を結ばせていただき、工事スケジュールの調整に入ります。
尚、弊社では設計・施工請負費用を三回に分けて納めていただいております。
第一回、ご契約時の一時金
(ご契約締結の後にご請求、プラン変更費用を含みます)
第二回、工事着工時金
(工事が着工した際にご請求)
第三回、工事完了時金
(工事完了証書を交わした後にご請求、途中でプランの変更があった場合はここで差額を精算させていただきます)
⑥工事着工まで
過去、3か月間大雨が降り続いた年がありお客さまを随分お待たせした事がありました。雨の日に作業が進められない理由は仕上がりに大きく影響してしまうため、そして足元を一層悪くしてお客さまのご自宅や周辺の道路まで汚してしまうためです。テントなどを利用して作業可能な部分を進めさせていただくようにしています。また、自然災害や社会情勢により予約商品の供給が一時ストップする場合もあります。例えば石材などで原材料が海外の場合、紛争などの発生で流通が一時途絶えてしまうこともありました。また国内で大規模な災害が発生すると、その他の地域への製品供給が制限されることがしばしば起こります。また、生産自体がストップすることもあります。そのようにお客さまにご迷惑をお掛けした苦い経験をもとに、産地の近い安定した材料をなるべく選定するように心がけております。関連業者と密な関係を築き情報の収集やスムーズな流通を進めお客さまに状況を随時ご報告して参ります。
また、着工に当たりご家族のご健康や工事に関係するすべての方の安全・スムーズな工事を行えるよう現場ごとに荒神様に安全祈願をさせていただいております。
⑦工事着工
近隣の方に工事着工のご挨拶に回らせていただきます。
作業はお施主さまがご不在の場合でも可能です。お忙しいご帰宅時に進捗のご報告や仕上がりの確認をさせていただくことがあります。申し訳ありませんがどうぞご了承ください。
また、内容によりますが工事期間は1か月を超えることも多くあります。お客さまのご負担を考慮いたしましてお茶出し等お心遣いをいただきませんようご案内させていただきます。作業に当たるスタッフは1名から作業内容によっては施工パートナー8名ほどがお邪魔します。各自お茶等を持参していますので進捗に合わせてそれぞれ休憩を取らせていただきます。お時間があられる際はお客さまもぜひマイカップを持って作業の進み具合を確認に出ていらしてください。
仕上がりを見ながら、やっぱりこうしたい・・・が出てきた際はお早めにご相談ください。工事の途中でもできるだけ柔軟に対処させていただきます。
また、ご家族で外回りを見つめるせっかくの機会です。玄関や倉庫の中、雨ざらしになっている持ち物を整理してさっぱりしていただきたいと思います。壊れてしまったテーブルや椅子などありましたらご遠慮なく声を掛けてみてください。ひょっとしたら私たちの「お直し部」でお直しが可能な品かもしれません。
⑧工事完了
真夏の場合は植栽(樹木・芝)の作業のタイミングを気温の下がった秋以降に分けて行う場合が多くあります。近年の夏の暑さは植物にとってとても過酷であり、日々の水やりなどの手入れに時間を要し一般家庭ではやや難しいためです。その部分の費用については植栽工事完了後にご請求させていただきます。
工事完了証書を交わし、保証期間などについて確認をさせていただきます。
⑨その後
特に初めて花壇を持った方、芝生を植えた方、お手入れの仕方に戸惑うこともあると思います。基本のお水のやり方から「抜いた方がいい草なのかわからない!」など、いつでもご連絡ください。
施工時の湿度などの微妙な環境の違いで施工後に塗装の剥がれや浮き上がりなどが起こることが稀にあります。お気付きの際はすぐにご連絡ください。後日状況の確認をさせていただき責任をもって修正させていただきます。
生け垣のメンテナンスや落葉樹のすき剪定、大木の剪定、芝生・花壇の管理など定期的なメンテナンスも個別の状況に応じてお受けしております。そのほかご実家の既存のお庭のお手入れやDIYで剪定・管理をされる場合のポイントや方法についてもお気軽にお尋ねください。
以上が大まかな流れです。
「お庭は無くても生活できる」ものです。広い敷地であればなおさら、一度に全体をがっちりと作り込む必要はないと思っています。大まかに最終的なお庭のイメージがご家族で共有できていれば各家庭のライフスタイルの中に無理のない次のタイミングを見つけられるはずです。
まず優先すべき、ご家族の暮らしにゆとりを持たせられる部分から手を入れましょう。
ポスト1台、樹木1本よりご相談をお受けしております。
最後に、お家の外回りを考えることはインテリアとは少し違って少なからず誰か何かに影響を与えるものだと思います。お庭がプライベートな「囲われた楽園」だとしても、街の景観・雰囲気に影響を与え、鳥や小さな生き物へ生きる場所を提供することになります。そして大袈裟ですが、地球に住んでいることを実感できるはず。お庭の力って本当にすごいんです。
2020年、ぜひご家族のみなさんでお庭のお話をしてみませんか?
SANPOH 山口嵩明